LESSON 1

インディーズブランド新時代がやってくる?

 何年か前まで毎週のように行列が出来てた原宿の裏通りにはすっかり人影がなくなり、明治通りを挟んで向こう側にできたファストブランドショップが連日賑わいを見せています。
 確かにそこそこ、モノ自体も良くてデザイン性のある服があの値段で買えたら、そりゃあオトクな気もしますが、ボクは、あんな老若男女誰でも好きなだけ買えるような服にはなんの魅力も感じません。
 ちょっと昔に、ドラマで某アイドルが着た服がとんでもなく売れたっていう話がありましたが、あのニュースを聞いたとき「何で芸能人が着てるような、有名でみんなと同じ服を欲しがるんだろう?」と不思議に思った記憶があります。それからしばらくは、テレビで有名人が着てればバカ売れ、雑誌で有名モデルが着れば即完売、みんなと同じ、売れてるものが売れる、そんな右へ倣えな服が売れる時代が続きました。

 しかし、そんな上っ面な服じゃ満足いかない層も確実に存在していて、とにかく人とは違うモノを、まだ誰も知らないような服を探し求めて、日々ネット上を彷徨っています。
 ココ数年では、ピストルズやニルヴァーナのような超有名なバンドTは全然売れないのに、80年代のマニアックなバンドの再発Tが数百枚売れたという話や、先述したJETLINKのオリジナルTシャツが500枚以上売れたという実例もあります。ようやく右へ倣えな風潮が落ち着いてきて、「人と違うもの」を探すこの層が増えて来たような気がします。この層こそが、右へ倣えな時代終焉後、次にやってくる新時代を支える層になるんじゃないか、とボクは思っています。

 人と違うモノを求める層は、まずインターネット上を彷徨い、肥えた目で自分が欲しいモノを吟味します。
 この層は自尊心が高く、ウィキペディアに出てるような情報くらいじゃとても満足できない。まだ誰も知らないようなマニアックな情報であり、さらにそれが第一級のクオリティーのモノでなければ納得しない。
 ただ、もしこの層を納得させることが出来るレベルのモノを作ることができたとしたら、まず彼らの目に引っかかってくるのは、ネット上を生業としている、ボクらの立ち位置・インディーズブランドということになります。
 しかし、リリースペースも不定期で、価格帯もバラバラという無秩序なこの状態では、とてもこの層の目に止まるようなブランドには、まずなれない。
 まず、この無秩序な状態からある程度の規則性をもたせ、ブランドクオリティーを上げていけば、きっと新時代を支えるようなインディーズブランドが誕生するハズ、とボクは思っています。

 さあ、とりあえずインディーズブランドというものがどういうものか、分かっていただけましたでしょうか。
 ウンチクはこの辺にしておいて、次の章からはもっと具体的に、オリジナルな新世代型インディーズブランドを一緒に作っていってみましょう。