月別アーカイブ: 2019年2月

GINGHAM CHECK PIRATES GATHER SHIRTS

GINGHAM CHECK PIRATES GATHER SHIRTS
https://headgoonie.com/items/5c4ad5e6aee1bb42bd82b728

海賊バルーン袖のギャザーシャツを、やり過ぎない程度に洗練してストリートレベルに落とし込む、という作業をしたのは今から約2年ほど前。
その時の苦悩はココに書いてありました。

レディースではあまり珍しいものではないけど、メンズではあまり見かけないギャザーシャツ。
それといわゆるジャック・スパロウが着ている、袖がバルーンな海賊シャツを組み合わせて、
それをコスプレにもならず、ユニセックス感も出来るだけ削ぎ落とし普段のストリート服と合わせて着ていけるようなパターンを作ることは僕にはすげームズかしかった。

何度も挑戦した甲斐もあり最終的にはとても良いモノが出来上がりました。
それで2年前にリリースしたのがこれ。

カタチやディテールは今回のギンガム版と一緒ですが、
この時は炭染&藍染のリネンを使いました。

苦労した甲斐もありとても良いモノが出来たので、僕はそれだけで十分満足なんですが、
実はこれあんまり売れなかったんです。
展示会でもハンガーにかかってるとタダの青いシャツだしあまり目立たず、
WEBSHOPでもそんなに動かなかった。

けども、1枚買った人が半年後に同じモノをリピートする率が近年の HEADGOONIEでは断然第1位!
かなりの数の人がしばらくしてから2枚買いしてくれているので、
一度袖を通してみると、このシャツの素晴らしさがわかってもらえるんだと思います。

そして今季、”海賊コレクション”ということで再び白羽の矢が立ち、
肩の赤タグが長くなってPOPさを増したことに合わせ、生地もPOPなギンガムチェックをチョイス。(オトナでも着れるよう綿x麻混紡)

メイン写真で佐藤望美ちゃんがとてもかわいく着てくれたっていうのもあり、
これがフタを開けてみたら今季一番人気。生地が違うだけでまったく表情が一変しました。

綿と麻が織り成すしなやかで肌触りの良い生地感は実際に触らずとも画像からでも十分感じ取れます。

サイドの水カキ部分に海賊刺繍。ブラッディーレッド。
これと今季の赤タグがとても合うんです。

フロントや細部ももちろんですが、
このシャツの”キモ”はバックにあり。


背中一面に施されたギャザーがオーバーサイズなシャツをAラインに演出してくれます。

もちろんメインの望美ちゃんはとてもかわいく着ていますが、
僕はこれはメンズのギャザーシャツだと想定して作っていますから、男性でもちょうどいい感じで着れるんです。

札幌のスタッフに着てもらった時の写真があるので紹介します。


168cm/痩せ型で、まずはMサイズ。ブルーギンガムの方。
彼くらいの身長・体型ならばこのサイズが良いかなと思います。

肩幅を広く設定していますが、袖丈は短く調整せず、あえてちょい長めに設定。
余った袖を袖口に”ためて”着ると、ストリートレベルのちょうどいいバランスの
バルーン感を演出してくれます。

やり過ぎない程度の袖のバルーン感に加え、ちょうどいいレベルにドレッシーな背中のギャザーがとても効いています。

こちらは東京のスタッフが着た写真。

身長多分175cmくらい。普段Tシャツも服も全部Lをチョイスしている彼がMを着てこんな感じ。
夏に羽織として前を開けてざっくりはおるのもいいですね。
僕はチェックonヒッコリー、全然アリだと思います。

こちらはブラックギンガムでLサイズ。

あえてこのくらいガバっとしても全然アリだと思います。
パンツはワイドなものかショーツがよく合いますね。


大っきくなった肩のタグと水カキのブラッディーレッド海賊刺繍が効いてます。

3月末デリバリー予定ですでに生産スタートしていますため、ストック数も決まっています。
WEBSHOP&各地取扱店にて大好評ご予約受付中です。
よろしくお願いいたします。

HEADGOONIE
大八木未来

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ヒッコリーワイドパンツ(改良版)


HICKORY WIDE PANTS(改良版)
https://headgoonie.com/items/5c6252eae73a2546a9da070f

今季展示会中から、
詳細を知りたいので早くアップして欲しい、という声を一番多くいただいていたのがこちら。
2016年春夏でリリースし、いまだ復刻希望の声が多かったヒッコリーワイドパンツの改良版がついに完成。

リネン(麻)100%のライトオンスヒッコリーを採用。
ギリギリシャツ生地以上くらいのかなりのライトオンスで、麻特有のざっくりした肌触りがたまりません。

ウエストには、5cm幅のゴムを採用。ゴム幅を5cmにすることにより腰部分で安定し、
ヒップ・腰回りをさらに快適に演出してくれます。

それに単純にゴムはラクチン!
僕は、今年の夏はポケットに何か入れるのをやめたいんです。
この7inch MINI BAGをリリースしたのにもそういう意味があります。


HAWAIIAN 7inch MINI BAG
https://headgoonie.com/items/5c3e143427b44e70f94858ff

去年くらいから流行ってるこのカタチ。でもあれ、ちっちゃくて実用性ないですよね。
だからうちで出すならデカくしようと思っていました。

せっかくだったら7インチサイズなんて、とってもオシャレじゃないか。
実際7インチなんて入れる人いないでしょうけど、このスクエア型がちょうどいい大きさなんです。
サイフ、タバコ、ケータイ、バンダナ、リップクリームetcを全部放り込んで、今年の夏はパンツのポケットには何も入れたくない。

話が逸れましたが、ポケットに何も入れなければ、パンツがズリ落ちてくることもないので、ゴムさえあればベルトイラズ。

ワタリ・また上にかなりの余裕があるワイド型なのはファーストモデル同様ですが、
今季セカンドは、ファーストよりも裾幅がユルめ。
平置きだとボンタンぽいですが、はいてみると案外ストンとしたシルエットになります。

モデル身長178cm/68kgでXLを着用。

ヒップハングせず普通にはいて9分丈くらい。
ヤセ形だからLでもいいかもしれない。
ここまでワイドだと横幅は関係ないので、股下でサイズチョイスすると良いと思います。

僕はやっぱりXLがしっくりきます。
ダボっとはいて2〜3回ロールアップしてもかわいいです。
前作の裾がキュっと締まっていた分、ストレート型だからこそロールアップを存分に楽しめます。

これからリリースされるカンフーシャツとの相性もバッチリだし、
年末の福BOXでヘンリーネックを入手しておいた甲斐もある。
(次回夏BOX2019でもヘンリー入りますので持ってない方はそれを狙ってください)
2019SSをこれからコーディネートしていく上で必ず重宝してくれる一品です。

定番だし人気アイテムなので、デリバリーは4月ですが事前予約を開始しました。
欲しいサイズを必ず押さえたい場合は事前ご予約をオススメします。
よろしくお願いいたします。

HEADGOONIE
大八木未来

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藍染&炭染モールスキンコート


MOLESKIN COAT (藍染)
https://headgoonie.com/items/5c5dcdcb68702471c554ca18

MOLESKIN COAT(炭染)
https://headgoonie.com/items/5c5ea28eaee1bb0a3b3f73b6

ワードローブに1つは持っておきたい、シンプルで洗練されたコート。

僕もHEADGOONIE他、いくつかこの丈のコートが好きで持っていて、
だいたい9月くらいに引っ張り出してきて、(一旦真冬は避けて)
だいたい5月くらいまで着ます。

いつも、ラブサミに向かう道中、武道館前あたりで、
ああ暑い、もうコートが着れない時期になったな、と感じるのです。

それで、真夏にもコートを着たい! というコンセプトから、
2年前くらい? にシャツ生地くらい薄いリネンを使ってコートを作りました。

こちらが2年くらい前にリリースした、ペラペラ真夏用スミリネンコート。(現在は販売終了)
本来はシャツに使うくらい薄いリネンで構築した夏専門コート。

『ヘイトフル8』を観ていて、チャニング・テイタムが着ていたレザーのGジャンみたいなののポケットの形がかっこよくて、
それにこのカタチなら縫製箇所が多くて、色落ちした時に陰影が付きやすく、経年変化が醍醐味のこのコートにはピッタリで、とても気に入っているディテールです。

これが出来たもんで、嬉しくてラブサミ(5月)あたりから着るんですが、やっぱり薄手だし、
9月までが気温的にも見た目的にもギリギリ。10月は実際にも見た目的にも寒くて着れない。

となると、この真夏用コートの稼働時期は、5〜9月くらいの4〜5ヶ月間となります。
そして5月のこのコートを出すときのように、このコートをしまう時も思うのです、
ああ、もうコートが着れない時期になってしまった、と。

つまり、今季のモデルはこの真逆。10月〜4月にかけて引き続き着ることができる
コートです。これで1年中コートに困ることがなくなります。

薄手のリネンに代わり採用されたのが、国産のモレスキン。
キャンバスやデニムよりも細くキメの細かい糸で編み上げるため、密度が高く、耐久性に非常に優れている堅牢な生地です。
ワンウォッシュ加工を施し、表面にキメ細かい起毛を施すことによって、深いフォーム感を演出し、程よいミリタリーテイストに仕上がっています。

1940~50年代には多用されていて、この生地が持つ上品な雰囲気からフレンチヴィンテージに多く使われていました。
主にカバーオールやパンツなどに使われていましたが、1970年代以降はモールスキンの使用が少なくなるため、近年モールスキンのウエアを探すとなると、高価で入手困難なヴィンテージを探すしか手立てがありませんでした。

今回は、1940~50sヴィンテージモレスキンの糸、組織、染めを研究し、当時のクオリティーのまま現代に復活させることに成功しました。

先の薄手真夏用は、あえてワンウォッシュのプレーンのまま販売し、その後の経年変化は所有者様それぞれに任せました。
僕がデニムも何も、結構最初から自分で育てたいタイプなんで、HEADGOONIEではデニムや藍染のものは、ワンウォッシュくらいで販売することが多いです。

でも、結局あまり育てずにクローゼットで眠っているデニムや藍染モノって結構ありますよね。
買った時は育てるつもりでも、なかなか出番が来なくて育ちが遅いとか。

なのでたまには、いや初めてかもですが、7〜8年くらい着こんだような、
ヴィンテージ加工を施してみました。

まずは藍染から。

多少袖幅・身幅を調整したものの、ディテールはほぼ2年前の真夏用と同型。




※ 本番は大八木呉服店タグはポケット後ろに移動します。

濃紺をできるだけ残しつつも、縫製部分には白くなるくらいの強いアタリが欲しい。
という僕の無茶な注文に今回も河崎工場長が答えてくれました。

自分で着て育てたら、こんなに強いアタリが出る頃には、もう全体がすっかり薄水色になってしまっていることでしょう。
しかしこれは、相当なアタリが出ながらも、ある程度濃紺を残すことに成功しています。
このクオリティーには自分では育てられない。広島岡山ネバーランド工場の加工技術が活きています。

着用例。

182cm/65kgの僕がLを着てこのくらい。
僕の身長を基準にしてしまうと、着丈がかなり長くなってしまうので、180cmの僕が着るとちょいと着丈が短めかな?くらいな設定にしてあります。

身幅・袖幅に余裕がありますので、インナーにジャケットを着ることも可能。
中にジャケットを着るとウィンドブレーカー代わりになってくれて、今時期(1〜2月)でも全然アリです。

まあ藍染が定番なんですが、今回はもう1色、炭染めを展開しました。


MOLESKIN COAT(炭染)
https://headgoonie.com/items/5c5ea28eaee1bb0a3b3f73b6

河﨑工場長が調合した、天然の炭を使った染料を使いました。
工場長曰く、
水墨画も、水で薄められた部分って、こういう薄いグレーになるでしょ?
だから、天然の炭を薄めた染料で染めたらこういう色になるはず。
もし”炭染め”を唱っていて、もっと真っ黒に染まっているものがあったとしたら、それは何か炭以外に化学染料を混ぜているはず。

らしいです。
今回は天然の炭100%で染め上げたリアルチャコールグレー。



なんかこの色パンクっぽくもあり、スリムブラックジーンズとかも合いそう。

サンプルがMだったのでMを着ていますが、僕くらいの体型だとやはりLのがいいかな。

今季のカンフーシャツやヒッコリーワイドパンツなど、ワイドシルエットなスタイルにもバッチリ合います。

すでに7〜8年は着込んだような特殊なヴィンテージな風合いまで育てていますが、
濃紺、濃チャコールが残ったままなので、ここからの経年変化も楽しみなところ。
モレスキンは軍モノにも多用されたかなり堅牢な生地です。何も気にせずガシガシ着込んで
今よりもっと育ってボロくなってくるともっとシブイ。

各地お父さんグーニーズからは、これなら会社に着ていける!という声も。

もちろん定番は藍染なんですが、炭染めもシブイ、、甲乙付け難い仕上がりです。

2年前の前作が未だ定評ある通り、流行り廃り関係なく、永遠に着続けることができるスタンダード中のスタンダードアイテムです。
1着持っておくと着こなしの幅がかなり広がります。

生地の製作から縫製、加工に至る製作工程を日本国内で行ったメイドインジャパン製品です。
もはや説明不要ですが今回もほぼ手作り・手染めのため、生産できる数が限られるため、現在事前ご予約を受け付け中です。
デリバリーは早くも2月末予定です。よろしくお願いいたします。

HEADGOONIE
大八木未来

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2019SS海賊コレクションの台風の目”海戦柄”が完成するまで

2016年までは不定期リリースのインディーズブランドだったHEADGOONIEが
2017S/Sから展示会形式のドメスティックブランドとなり早2年。
展示会でいうと今回のPIRATECHOICEが5回目になります。

うちみたいなのがオリジナルシーズンテーマを掲げてある程度の型数を揃えるって結構な賭けでして、これが箸にも棒にもってなことになるともう八方塞がりだったのですが、
展示会を終えて今のところ、WEBSHOP含めいつも以上にご予約を頂いていて、とりあえずはホっとしているところです。(各地常連さんたちもいつも足を運んでくれてサポートいただき本当にありがとうございます!)

何年か前、これを見て、

英国サンダースのショーウィンドウにかかっていた、ウェンブレクスの50sヴィンテージ生地を使ったアロハシャツ。
ウェンブレクスはアナーキーシャツのベースになったことで有名な英国老舗メーカー。

僕はこのスタンダードなアロハ柄にビビビっときた。
これなんで買っておかなかったのか…今でも後悔。

こういう、それこそ所さんが集めてそうなアロハって、50年経とうが100年経とうが、その価値が変わらなく存在しています。きっとその先100年経とうが200年経とうが、
価値が下がることは永遠にない。

機関車アロハやチャンクとか、映画パロディに愛を込めて手捺染するのもいいですが、
いつかいつか僕も、そういう100年以上遺せるようなオリジナル図案のアロハができたらとずっと夢想していました。

宝物を巡る秘密を仕込んだトレジャーハンターデニムシリーズで少しずつその全貌を語っている
”ある無人島”の存在。その島は実在します。

東京グーニーズの秘密の島については、時が来たら改めて詳しく話すとして、
多分ですがまずはこの人が言い出したことだと思います。

僕が小1〜2年の頃、朝7:30からやっていて、全部観てると100%遅刻するんですが、僕の両親はこっちを優先してくれました。
僕と同年代ならあれですけど若い方々観たことない方は、
NETFLIXでは終わっちゃった?プライムで観れるのでぜひ観てください。
小さなお子さんがいる方はその子が8歳になる前までに観せてあげることができたらベストです。

海賊になるとか、家出して無人島に海賊の根城をつくるとか、洞窟に海賊の宝とか、ツリーハウスとかセントピーターズバーグの景色とか、そういうのを7〜8歳で入れられて、
まず僕の中の”海賊土台”が出来上がる。

そのあとすぐに追い打ちをかけるのがやっぱり『グーニーズ』で、
その後の色々ありましたよね、プロジェクトAの海賊とか、ドーラ一家とか。
そして僕はすっかり海賊フェチになってしまい、
将来は海賊になって無人島に仲間と一緒に根城をつくり、
自給自足生活で陽気に楽しくツリーハウスで暮らすのだと、今でも本気で思っています。

もし、もしも、いつかオリジナルのアロハ図案が出来る日が来たら、
この僕の”将来の夢”である海賊の海を表現したい。

でもそれが具体的にできなかった大きな理由として、まずは予算というのがもちろんありますが、それ以前にこんな大掛かりな図案を描いてくれる人がいなかった。

僕の脳内にあるこの海賊図を、一見遠目で見たらヴィンテージアロハのようだけど、
近くで見ると海賊!っていう主線のないアロハ用絵画を僕が納得するレベルで仕上げてくれるとしたら、それが出来るのは、
僕の知り得る限りだと、マツオカヒロミさん(機関車アロハやチャンクアロハの図案を描いたデザイナー)しかいませんでした。ヒロミさんならきっと僕の想像を超えるものにしてくれるはず。

…しかし、毎晩深夜にタク送で帰りまた朝イチで出社し、土日は子供の世話をしているという一体いつ寝ているんだレベルの売れっ子デザイナーに、こんな壮大な構図を、、とても言い出すことができないまま、数年が経ちました。

そして昨年、マイキーズアティックのシンタローにある彫り師さんを紹介してもらいました。
絵を見せてもらうと、タトゥーの絵から普通のイラストまで幅広く変幻自在で線もキレイですごいレベル。
でも、それだけじゃ食えなくて他に仕事を探している感じ。
まさに適任。すぐに頭の片隅で数年間眠っていた”あの図案”のことを思い出しました。
手八丁口八丁で何とか口説き落とし、何と、この壮大な図案をお願いできることになったのです。

まず自分でも一度整理する意味で、まずは僕が脳内から海賊図を出すことからはじめました。

海が塗り終わってないのは、インクが切れたか力尽きたか。

A3を4〜5枚くらいつなぎ合わせた原寸に近い大きさで描くことにより、
自分でもアロハになった時の原寸バランスを確認する。

つまりこれですね。僕の将来の夢。


マーケットは、カリブの海賊の中盤くらいのとことか、ドラクエのあの感じをイメージしつつ。
屋根にうしくんが寝てる。

幽霊船、近海の主、人魚島、海賊黒ひげ vs 英国海軍etc… 僕の大好きな”海賊あるある”を全部詰め込みました。

”ある島”のビーチに宝を埋める海賊。

このワンシーンを切り取ったのが今季のメインポスターになったこれ

”ある海賊の物語”はここから始まります。

僕が描いたこの設計図を、彫り師さんに渡し、
まずはワンシーンだけを切り取り、タッチを決める。

何度も話し合った結果、特に初稿からのアレンジ無しで、ほぼ僕のラフ画のままのタッチで行くことに決定。
着る人それぞれが物語を膨らませていくことができるよう、人物は全てのっぺらぼうに。

そして色付け。

主線をなくし、色のみで表現。海と波が全ての”海賊あるある”をつなぎ、1枚のアロハシャツのパターンとしての流れを創る。

とりあえず、これでタッチと配色バランスが決定。
続いて各部位の下書きに。



こういうのって、描いてるうちに乗ってくるから、
あの、乗ってきたら僕のラフは無視して、好きにアレンジ加えちゃっていいですからね。
って言ったにも関わらず察してくれて、ほぼ90%以上は僕のラフ通り律儀にやってくれました。

全体構図本番。これもほぼ僕のラフ通り。
配置が終わったら海を塗ってから、いよいよ本番色付け。


完成!
仕事終わった深夜から毎晩やってもらって約1ヶ月半。。お疲れ様でした。あなたのおかげで、僕の夢が叶いそうです。本当にありがとうございます。

厳密に色を調合している時間がなかったから、原色っぽい仕上がりになってしまったので、
そこはアレンジしといて、
とのことだったので、ここからは再度僕の仕事。

多色使われている原画から色を、とりあえずざっくり分解する。最低限かつ最高峰を念頭に、悩みましたが最終的に12色に分ける。

分解した12色を、カラーチップで特定していく。
最近はDICのアプリもあるけど、僕はああいうのピンとこなくていまだにアナログ作業。

原画のままの色では、子供服になってしまう。
これはあくまで大人も着れるアロハでなくてはならないので、例えば10番赤は真紅ではなく、バーガンディくらいに落としたり、9番砂浜の黄色は淡いクリームに、そしてやっぱりメインの海は真っ青ではなく、落ち着いた深いブルーに設定。
こんなもん、悩むに決まってる。なんやかんや保留しつつも数日かかってしまった。

出来上がったカラーチップを同封で、原画を京都に送って待つこと数日。
染工場から返答が。

僕のチップズバリの色と、染工場担当さんの提案色などなどなど。これを見て、さらに悩む。

この後もさらにいろんな工程があるんですが、キリがなくなってきそうなので多少割愛。

京都に移り、製版後、いよいよ本番プリント。

これが1版。バカデカ。

日本古来から受け継がれる伝統技術・京都の手捺染。発祥地について諸説あれど、いわば原理はシルクスクリーンと同じ。
先ほどのカラーチップ通り、このバカデカサイズx12枚のスクリーンを製版し、捺染がスタート。

これで3色。まだまだ先は長い。

海が入るとグっと締まります。


片道25m、往復50m、1刷り1刷り慎重に刷っていきます。


デカイけどやることは一緒。
インクを戻すのも、版を洗うのも一苦労。

最後の1色を入れて、ついに完成。


出来上がった生地が、用賀に届く。

感無量です。僕は今季PIRATECHOICE、これを具現化することが出来たことが何よりも本当に嬉しい。

海の色を落としたことや木々の色・赤・砂浜イエロー他、本番前に何度も何度もカラーチップで試行錯誤した甲斐があり、遠目で見ると一見普通のアロハだけど近くで見たらえ!?海賊なのこれ!?っていう僕の目指したちょうどいい塩梅に着地成功。

長くなりましたが、この海戦柄が出来上がるまでの道のりをご紹介しました。
この道のりを知っておくと着るのがさらに楽しくなると思います。

こちらも追ってご予約開始します。ご期待ください。
入手しておくと、100年後、あなたの家系のお宝になる(はず)です。

この柄合わせがかなりイカれていることや、ココナッツボタンについてなどはまた追ってお話しします。長々読んでいただきありがとうございました。

HEADGOONIE
大八木未来

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